新学期になって友達関係が変化する中、子供のSNS上のやり取りに何か起きていないか、気になる家庭もあるはずです。LINEの既読無視やちょっとした気まずさとは違い、悪口の書き込みや仲間はずれ、なりすましといった意図的な攻撃・排除は、より深刻な影響につながることがあります。
急にスマホの画面を見せたがらなくなった、参加していたグループからいつの間にか外れているようだ、知らないアカウントから連絡が来ているらしい——こうした変化は、悪口の書き込みや仲間はずれ、なりすましが起きているサインのことがあります。
いじめの重大化を防ぐための留意事項
こども家庭庁・文部科学省がまとめた留意事項集によれば、いじめの「重大事態」(生命・心身・財産に重大な被害が疑われる事案、または相当期間の欠席を要する事案)は令和6年度に1,405件と過去最多を更新しました(こども家庭庁・文部科学省)。
1,405件
いじめの「重大事態」件数、令和6年度・過去最多(こども家庭庁・文部科学省)。
32件の重大事態調査報告書を分析したこの留意事項集は、「交際トラブル」「部活動」など、これまで見落とされがちだった要因や、SNS絡みの深刻化要因を指摘しています。SNSは教室と違って終わりがなく、逃げ場を見つけにくいという構造そのものが、深刻化しやすい背景としてよく語られます。留意事項集が何より重要だと提言しているのが「傾聴」です。
いじめ防止対策推進法の定義では、本人が「心身の苦痛を感じるもの」であれば、起きた場所は学校の内外を問いません。教室で完結しない、SNS上のやり取りもいじめの対象になりうるということです。
子供の目線では
SNS上のいじめは、教室での出来事以上に、子供にとって逃げ場を見つけにくいものです。学校が終わっても、スマホを開けばやり取りが続いている。しかも「これくらい大したことじゃない」「言ったら大げさだと思われる」と、自分から言い出しにくく感じている子も少なくありません。
子供は、被害を受ける側になることもあれば、悪気なく加害する側になってしまうこともあります。グループのやり取りでみんなが誰かをからかう流れについ合わせてしまい、後から「あれっていじめだったのかも」と気づくケースもあります。本人に悪意がなくても、ノリを外せなかっただけということも少なくありません。どちらの立場になっても、一方的に責めるのではなく、まず話を聞く姿勢が大切にされています。
親に知ってほしいこと
- いじめの重大事態は過去最多を更新しており、SNS絡みの深刻化要因が指摘されています
- 法律上、いじめが起きる場所は学校の内外を問わないとされています
子供から伝えたいこと
「からかったつもりだっただけなのに、あとで『あれっていじめだったんじゃ』って言われて、正直ちょっと怖くなった。責められるだけだと、次から何も話せなくなる」
親子で話してみたいこと
- 最近、SNSやグループのやり取りで嫌な気持ちになったことはある?
- 逆に、誰かを傷つけてしまったかもと思ったことはある?
ちょうどいいところを考えるなら
留意事項集が強調するのは「傾聴」、つまりまず子供の話をさえぎらずに聞くことです。深刻さを判断しようとする前に、まず聞く。話しにくそうな様子が続くなら、まず担任の先生や学校のスクールカウンセラーに相談するというのが身近な一歩です。それに加えて、ストップいじめ!ナビ(電話0120-99-7777、水〜土16-21時ほかチャット相談あり)のような学校の外の第三者窓口も、備えとして知っておくと安心です。


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