【26年8月17日週】今週のニュース(政府がSNS規制の法整備へ/先行する豪州は禁止の効果に苦戦)

【26年8月17日週】今週のニュース(政府がSNS規制の法整備へ/先行する豪州は禁止の効果に苦戦)

「SNSって何歳から?」「友達はもうみんな使っているのに、うちだけ禁止なの?」——ニュースを見るたびそんな疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。今週は日本でも子供のSNS利用規制に向けた動きが本格化した一方、先に「禁止」に踏み切った国では、思うようにいかない現実も見えてきました。法律だけに頼らない家庭での構えどころが、今週のニュースから見えてきます。

目次

政府、子供のSNS規制へ ― 法案はどうなる?

高市総理大臣は2026年8月7日、黄川田こども政策担当大臣に対し、子供のSNS利用規制に関する法案を来年の通常国会に提出できるよう、年末をめどに方針をまとめるよう指示しました。子どもの安心・安全を守る観点で検討し、各国の対応を研究しつつ日本としてどう対策を取るべきかを第一に考えて進めるよう求めた、とNHKは報じています。

背景には、2026年版「こども白書」で、SNSがきっかけで犯罪の被害にあった小学生の人数が2025年に過去最多となったと報告されたことがあります。オーストラリアをはじめ、世界各国で年齢制限などの規制を導入する動きが広がっていることも、検討の後押しになっているようです。

「ネット環境整備法」中間整理骨子案を紹介した7月の記事で触れたとおり、日本では2009年施行・2017年改正の「青少年インターネット環境整備法」がスマホ時代に合わなくなっているとして見直しが進められてきました。今回はそこから一歩進み、総理大臣自らが法案提出の期限を明示した形です。ただし規制の中身はこれから議論される段階です。今すぐ家庭で何かを変える必要はありませんが、年末に方針が出るタイミングで、今のスマホ・SNSのルールを一度見直す機会にする、というくらいの心構えでいるとよさそうです。

お子さんには: 「SNSを禁止するかも」というところだけ伝わると、まだ中身が決まっていないぶん、「自分には関係ない」と聞き流したり、逆に「取り上げられるの?」と不安になったりするかもしれません。頭ごなしに決まりごととして伝えるのではなく、「もしルールを決めるとしたら、どんな決め方だったら納得できる?」と聞いてみると、他人事から自分ごとへと引き寄せて話せそうです。

禁止から3か月、豪州の子供たちは今どうしている?

EUがSNSの年齢確認の仕組みづくりを目指しているという8月の記事で触れたように、世界各国で子供のSNS利用に年齢の壁を設ける動きが広がっています。中でも最も踏み込んだ対応をしているのが、2025年12月に16歳未満のSNSアカウントを禁止したオーストラリアです。

その豪州の規制当局・eSafety Commissionerの調査で、施行3か月後も8割超の対象年齢の子供がSNS利用を続けていたことがわかりました。年齢制限のあるプラットフォームの利用率は85.9%から81.5%への微減にとどまり、年齢確認をすり抜けて使い続けるケースも目立ちます。友達との会話やつながりから取り残されたくない気持ちが、その背景にあるのかもしれません。

81.5%

オーストラリアの16歳未満SNS禁止、施行3か月後も年齢制限対象プラットフォームを利用している子供の割合(施行直後は85.9%。eSafety Commissioner調査、2026年8月報道)。

一方でMeta社は2026年6月末までに75万件超のアカウントを16歳未満と判定して削除しており、豪州政府も罰則の倍増など対策強化を進めています。「規制すれば終わり」ではなく「効果を保ち続ける」段階に入っている、というのが実態のようです。

日本の法案も同じ壁にぶつかる可能性があります。「禁止すれば安心」に頼りきらず、今のうちにSNSをいつから・どう使うか、一度家族で話しておくと安心です。

お子さんには: 「禁止されても、みんな結局使ってるんでしょ」と、どこか他人事のように感じるかもしれません。それは「友達とのつながりを絶やしたくない」という気持ちの表れでもありそうです。頭ごなしに「それでもルールは守るもの」と言うのではなく、「もし禁止になったら、友達とのつながりで一番困ることは何?」と聞いてみると、ルールの是非ではなく気持ちの話として向き合えそうです。


来週も、子供とデジタルにまつわる気になるニュースをまとめてお届けします。

さいちん

編集・執筆

二児の父。コンサルティングファーム勤務。「ほしい情報が見つからないなら、自分で調べて発信しよう」と本メディアを始めました。

X(旧Twitter): @saichin_biz

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