「ゲーム依存」とは何?夢中との境目を知る

「ゲーム依存」とは何?夢中との境目を知る

夏休み中、ゲームに没頭する子供を見て「ちょっとやりすぎでは」と感じた家庭もあるかもしれません。2学期が始まってもその熱中ぶりが変わらないと、「これって依存なんじゃないか」と不安になることもあるでしょう。ただ、「好きで夢中になっている」ことと、医学的な意味での「依存」は、実は同じものではありません。

目次

WHOが定めた「ゲーム行動症」の基準

WHOはICD-11(国際疾病分類第11版)で「ゲーム行動症(Gaming Disorder)」を正式な疾病分類として採用しています(WHO)。そこで示されている基準は、単に「よく遊ぶ」ことではありません。

①ゲームを自分の意思でコントロールできない

②他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先し続ける

③問題が起きているのに継続・悪化させてしまう

「ゲームに対する制御障害、他の生活上の関心事よりゲームを優先させること、問題が生じているにもかかわらずゲームを継続・エスカレートさせること」

出典:WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」

この3つがそろい、通常12か月以上(重症の場合はこれより短い期間でも該当しうるとされます)続く場合に、初めて「ゲーム行動症」に当てはまるとされています。

つまり、休みの間だけ集中して遊んでいた、2学期が始まって落ち着いてきた、というケースの多くは、この基準には当てはまりません。「よく遊んでいる」イコール「依存」ではないということを、まず知っておくと、不安に飲まれずに様子を見られるようになります。

子供の目線では

昨日クリアできなかったステージにもう一度挑戦して、ようやく突破できた瞬間の高揚感。友達と「どこまで進んだ?」と報告し合うのが、夏休みのちょっとした日課になっていた子もいます。ゲームに夢中になっている時間は、子供にとって「もっと上手くなりたい」「友達と一緒に遊びたい」という前向きな気持ちの表れであることがほとんどです。それを頭ごなしに「依存っぽい」と決めつけられると、自分の好きなことを病気のように扱われたと感じてしまうかもしれません。

親に知ってほしいこと

  • WHOの基準は3要件+12か月以上の持続が要件で、「よく遊ぶ」だけでは当てはまりません
  • 久里浜医療センターが公開するセルフチェックはあくまで目安であり、診断ではありません

子供から伝えたいこと

「好きでやってるだけなのに、依存って言われるとちょっとショック。やめたくてもやめられないわけじゃなくて、ただ楽しいからやってる」

親子で話してみたいこと

  • 最近、ゲームの中でいちばん楽しいと思うのはどんなところ?
  • ゲーム以外の時間で、最近夢中になっていることはある?

ちょうどいいところを考えるなら

セルフチェックの結果だけで白黒つけようとせず、あくまで状態を知るための目安として使うとよさそうです。昼夜が逆転している、学校を休みがちになっている、隠れてプレイするようになった、注意すると激しく荒れる、といった様子が明らかで、それが長く続いているようなら、久里浜医療センターなどの専門機関や、まずは学校のスクールカウンセラーに相談することも選択肢の一つです。逆に、休み中だけの集中や一時的な熱中であれば、焦って「依存」というレッテルを貼らず、様子を見守るという判断も十分にありえます。

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