夏休みに入って、学校から借りているタブレットやパソコン(GIGA端末)を持ち帰ってきた、という家庭も多いのではないでしょうか。宿題や家庭学習に使う一方で、リビングに置きっぱなしになっていたり、きょうだいのおもちゃと一緒に扱われていたり——「もし壊れたら」「なくしたら」と、ふと不安になることもあるかもしれません。壊してしまったときの弁償は誰がするのか、通常の故障と破損では扱いが変わるのか——先に整理しておくと、いざというときに落ち着いて動けます。
そもそも、学校のパソコンやタブレットを持ち帰るのはなぜ?
GIGAスクール構想で1人1台配布された学校のパソコン・タブレット(GIGA端末)は、もともと学校での利用を前提に整備されたものです。文部科学省は、家庭への持ち帰りにあたって、情報セキュリティや情報モラル、健康面への配慮とあわせて、故障・紛失が起きたときの手順を保護者に周知するよう学校に求めています。長期休み中に家庭学習で活用してもらうという位置づけです。
子供の目線では
子供にとって、学校のタブレットは「自分のもの」であると同時に、ゲーム機やお絵かきアプリの端末にも見えるかもしれません。普段使っているおもちゃや自分のスマホと違いを意識しづらいまま、うっかり落としてしまったり、飲み物をこぼしてしまったりすることも十分に考えられます。「これは学校から借りているもの」という感覚を、まだ十分に持てていない年齢だということは、頭に置いておきたいところです。
学校のパソコンやタブレットを壊したら、弁償は誰がするの?
文部科学省のガイドラインでは、通常の使用の範囲で起きた故障・破損は公費(学校側の負担)で対応するのが原則とされています。一方、故意や重大な不注意によるものと判断された場合は、保護者に弁済を求めることがある、という整理です。
ただし、実際の運用は自治体によってかなり幅があります。たとえば愛知県岡崎市では、学校敷地内での破損は市教育委員会が加入する保険(1台あたり年300円)でカバーする一方、敷地外——つまり自宅を含む校外での破損は、保護者の負担になるとされています。横浜市のように、登下校中の水濡れや落下による破損も弁済対象になると明記している自治体もあります。
こうした「弁償リスクが実際にありうる」ことを踏まえて、日本PTA全国協議会が保護者向けの補償プランを用意していることも、この論点が多くの家庭にとって他人事ではないことを物語っています。
故障・破損に備えて、家庭でできる3つのこと
学校・自治体のルールを、持ち帰り前に確認しておく
破損・紛失時の連絡先や費用負担の考え方は、配布されたプリントや学校からのお知らせに記載されていることが多いです。見当たらなければ、この機会に学校に確認しておくと安心です。
置き場所・扱い方を子供と決めておく
「使い終わったらここに置く」「飲み物の近くには置かない」など、家庭のルールとして共有しておくだけで、うっかり事故は減らせます。
心配なら、保険等の選択肢があることも知っておく
自治体によっては保険制度がない、または校外は対象外という場合もあります。PTAの補償プランなど、民間の選択肢があることも知っておくと、いざというときの心の負担が軽くなります。
親に知ってほしいこと
GIGA端末の破損・紛失時の費用負担は、自治体ごとに対応が分かれる実務的な論点です。「うちの自治体はどうなっているか」を一度確認しておくだけで、いざというときに慌てずに済みます。
子供から伝えたいこと
お子さんの中には、こんなふうに感じている子もいます。「これ学校から借りてるやつだから、壊したら弁償になるかもって実はちょっと気になってる。怒られるのが怖くて、ちょっと触るのを避けたくなる時がある」
親子で話してみたいこと
- タブレットを使い終わったら、どこに置いておくのがよさそうか一緒に決めてみる?
- もし壊れちゃったら、まず誰に伝える?
ちょうどいいところを考えるなら
文部科学省の原則(通常使用の故障は公費、故意・重過失は保護者負担)を土台にしつつ、具体的な運用は学校・自治体ごとに異なります。まずは学校からのお知らせを確認し、不明な点があれば直接問い合わせてみる——という一手間を、長期休みや学期の変わり目に済ませておく家庭もあるようです。
関連する用語
- GIGA端末 — GIGAスクール構想で学校が児童生徒に配布する学習用PC・タブレット。


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