【26年8月10日週】今週のニュース(米上院委員会がKOSA可決/AI規制、州法でも/親のAI活用52%)

【26年8月10日週】今週のニュース(米上院委員会がKOSA可決/AI規制、州法でも/親のAI活用52%)

「うちの子はまだAIチャットボットなんて使っていないから関係ない」——そう思う方もいるかもしれませんが、今週はまさに「AIとの会話」を巡るニュースが続きました。アメリカでは規制の動きが国・州の両方で進む一方、日本の家庭では親自身がAIを生活に取り入れ始めているようです。

目次

米上院委員会、KOSAなど複数法案を可決 ― 何が変わる?

米上院商務・科学・運輸委員会は2026年8月5日、KOSA(子どもオンライン安全法案)を含む複数の子ども保護法案を全会一致で可決し、上院本会議へ送付しました。KOSAは、未成年アカウントを既定で安全な設定にすることなどを事業者に義務づける法案です。

これは、米下院がKIDS Actを可決した7/27の記事の続報にあたります。あのとき上院のCruz委員長は7月中に独自審議を行う見通しだと伝えられていましたが、それが実際に行われ、全会一致という結果になりました。同じ審議で、AIチャットボットに特化した新法案も複数同時に前進しています。

法案はまだ成立しておらず、日本の家庭にすぐ影響するものではありません。全会一致とはいえ、Electronic Frontier Foundation(EFF)のように年齢確認の厳格化がプライバシーや表現の自由を損ないかねないと懸念する声も引き続きあります(7/27の記事で触れたとおり)。「SNS対策」から「AIとの会話」へと対象が広がっている流れは覚えておいて損はなさそうです。お子さんと一緒に、使っているアプリにAIキャラクターとの会話機能が無いか確認してみると安心です。

お子さんには

「アメリカでは、AIとおしゃべりするアプリのルールを今作っているところなんだって」

AIチャットボット規制、国だけじゃない ― 州でも動き出した

連邦議会の動きに先立ち、2026年1月には米ニューヨーク州のホークル知事も、子供のオンライン安全のための独自の提案を発表していました。柱は3つで、子供のオンライン保護の強化・AIチャットボットの規制・若年層のメンタルヘルス対策です。AIチャットボットが名指しで規制対象に含まれているのは、こうしたサービスが未成年にとって安全かどうかを問題視する流れが強まっているためです。同時に掲げられている若年層のメンタルヘルス対策という柱も、その懸念の表れといえそうです。

「連邦で決まるのを待つ」のではなく、州ごとに先行して手を打つ動きが広がっているのがアメリカの現状です。

「AIチャットボットは危険だから禁止すべき」という単純な話ではなく、どこまでを事業者側の設計責任にし、どこからを家庭のルールに委ねるかという線引きの模索が続いている段階です。お子さんが使っているキャラクター系AIアプリに年齢制限や利用時間の目安表示があるか、この機会に一度見ておくと、「うちはどこまで使わせるか」を考える手がかりになりそうです。

お子さんには

「AIとお話しするアプリのルール作り、アメリカでは国だけじゃなく州でも始まっているみたい」

検索の代わりに”AIに聞く”? 子育て世帯の52%が生成AI活用

「いこーよ」を運営するアクトインディが2026年8月4日に発表した調査によると、子育て世帯452名の情報収集手段は、インターネット検索(96%)・SNS(76%)に次いで生成AI(52.2%)が3番手に浮上しました。生成AIを使っている人のうち、1年前との比較では「大きく増えた」(67%)・「少し増えた」(28%)を合わせて95%が「増えた」と回答しています。

52.2%

子育て世帯452名のうち、情報収集に生成AIを使う人の割合(アクトインディ「いこーよ」調査、2026年8月4日発表)。

前2項で紹介したように、海外では子供自身のAIチャットボット利用を規制する動きが進む一方、日本の家庭では親自身が生成AIを子育ての道具として急速に取り入れている、という対照的な実態が見えてきます。「お出かけプラン作成」や「懸賞・お得情報の整理」など、生活の実務にAIが入り込み始めているようです。

親が日常的にAIを使う姿は、子供にとって身近な光景になりつつあります。「親は使っているのに子供はダメ」という線引きだけでは説明しづらい場面も出てくるはずです。お父さん・お母さんが実際に何にAIを使っているかを見せながら、「こういうときはAIに聞いて、こういうときは自分で考える」という使い分けを話してみると、今後のルール作りの土台になりそうです。

お子さんには

「お父さん・お母さんも、実はAIに聞きながら予定を考えたりしてるんだよ」


来週も、子供とデジタルにまつわる気になるニュースをまとめてお届けします。

さいちん

編集・執筆

二児の父。コンサルティングファーム勤務。「ほしい情報が見つからないなら、自分で調べて発信しよう」と本メディアを始めました。

X(旧Twitter): @saichin_biz

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