最終更新日
2026-07-20: 訴訟の進捗(和解交渉の枠組みの設置)と、保護者が設定できる項目について追記しました。
子供が夢中になっているオンラインゲーム、Roblox(ロブロックス)。「年齢別のアカウントが導入されて、前より安全になったらしい」と聞くと、少しほっとする方もいるかもしれません。一方で、「本当に大丈夫なの?」という声も消えていません。新しい発表と、いまも続いている課題。その両方を知っておくと、ニュースを鵜呑みにせずに判断しやすくなります。一緒に整理してみます。
何が新しくなったのか
Roblox社は2026年4月、年齢に応じたアカウントの仕組みを導入すると公式に発表しました。5〜8歳向けの「Roblox Kids」、9〜15歳向けの「Roblox Select」といった区分を設け、年齢確認をもとに、チャットの設定や遊べるゲームの範囲を制限する、という内容です。9歳・16歳になると、それぞれ上位の区分へ自動的に移行する仕組みになっています。
あわせて、IARC(国際年齢レーティング連合。ゲームの対象年齢を、国ごとの表示に変換して示す国際的な仕組み)方式のレーティング表示も始めました。ざっくり言えば、「年齢に合わない内容やつながりに、触れにくくする」方向の変更です。
一方で、安全を巡る課題は続いている
ただ、こうした発表と並行して、子供の安全を巡る問題は解決したわけではありません。米国では、Robloxをめぐる訴訟が相次いでおり、consumernotice.orgの報道によれば2026年7月時点で約170件にのぼるとされています。多数の訴えは複数地区統合訴訟(MDL。同種の訴訟を1つの裁判所にまとめて審理する米国の制度)としてまとめて審理されており、件数は増え続けています。
これらの訴訟の多くは、チャットなどのやり取りを通じて大人が子供に接触し、信頼関係を築いたうえでRoblox以外のアプリへ会話を移す、いわゆる「グルーミング」の被害を訴えるものです。複数の州の司法長官が提訴に踏み切り、和解金の支払いに至ったケースもあります。
2026年2月には、裁判所が和解交渉を統括する仲介役(和解マスター)を任命し、ネバダ州など複数の州とはすでに合計3,500万ドルを超える和解に合意済みです。解決に向けた枠組みづくりは進んでいますが、まだ決着したわけではなく、「新機能が出た=もう安心」とは言い切れないのが実情です。
子供の目線では
子供にとってRobloxは、安全機能の話である前に、「友達と一緒に遊べる場所」です。新しいアカウントの区分ができても、子供の一番の関心は「友達と同じことができるか」「遊びたいゲームが遊べるか」にあります。大人が「安全になった/危ない」と評価するのとは、見ている場所がそもそも違うのです。だからこそ、機能の説明を一方的にするより、「どんなゲームで、誰と、どう遊んでいるのか」を子供の言葉で聞くところから始めると、話がかみ合いやすくなります。
「発表」と「現実」、両方を見て考える
前向きな面
年齢別アカウントやレーティング表示など、年齢に合わない内容・つながりに触れにくくする仕組みが増えた。
気をつけたい面
訴訟・捜査は続いており、「新機能が出た=もう安心」ではない。会社側の対策だけに任せきりにしない。
どちらか一方だけを見ると、「もう安心」と油断したり、「危ないから全部禁止」と身構えたり、極端に振れやすくなります。発表された機能は活かしつつ、それだけに任せきりにしない——その中間に、家庭ごとのちょうどいいところがありそうです。
まとめ
親に知ってほしいこと
Robloxの年齢別アカウントは安全に向けた前進ですが、訴訟・捜査が続いているのも事実です。「新機能が出たから安心」でも「危ないから全面禁止」でもなく、両方を踏まえて家庭の使い方を決めるのが現実的です。
子供から伝えたいこと
お子さんの中には、こんなふうに感じている子もいます。
「Robloxの年齢別アカウントになって、自分だけ制限が厳しくなったら、友達のグループから外されちゃう気がして、それが一番怖い」
親子で話してみたいこと
- Robloxで、今いちばんハマっているゲームは何?どんなところが面白い?
- 知らない人からメッセージが来たこと、ある?そのときどうした?
- 遊ぶ時間や、話す相手について、どんなルールなら守れそう?
ちょうどいいところを考えるなら
Robloxは年齢確認にもとづくチャット制限やレーティング表示のほか、保護者が個別に設定できる項目も用意しています(いずれも15歳まで設定可能)。
- 月ごとの課金上限
- 個別ゲームへのアクセス承認
- 特定ゲームのブロック
- チャット機能の管理
まずはこうした公式の設定を、子供の年齢に合わせて有効にしておく。そのうえで、「知らない人とはやり取りしない」「困ったらすぐ親に言う」といった約束を親子で共有しておく。会社側の設定と、家庭側の約束、その両輪で構えておくと、発表をそのまま信じ込むことも、過度に怖がることもなく付き合えるかもしれません。
関連する用語
- 国際年齢レーティング連合(IARC) — ゲームの対象年齢を国ごとの表示に変換する国際的な仕組み。


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